- ルート名
- ソエマツ岳南西面直登沢
- 距離(km)
- 2.86
- 標高差(+m)
- 1116
- 標高差(-m)
- 2
- 行動時間(h)
- 15.0
- グレード
- 函函函函函滝滝滝滝淵淵滑滑滑藪藪藪藪(18.00)
- 等級
- 5級(完全溯行ならむしろ6級?)
- 山谷
- !!!*
- 印象
- ( ̄▽ ̄”
![ソエマツ岳南西面直登沢遡行図 ソエマツ岳南西面直登沢遡行図[image/jpeg:282kB]](https://far.whochan.com/files/thum_0152174223.jpg)
出合は暗く小さな渓相で、ぼんやりしていると見落としそうになる。出合からゴルジュの沢だが、しばらくは難しくはない。 Co570 二股の滝を左岸から高巻き、次の三段の滝が最初の難所である。正面からは二段に見えるが、奥にツルツルの三段目が待ちかまえている。この三段目を越えるのは一筋縄ではいかない。険悪なゴルジュはつづき、直登、高巻き、泳ぎともいずれも手強い。やがてツルツルに磨かれた壁に挟まれた細いV字谷となって、突き当たりは垂直の滝に阻まれる。直登は困難で、戻って右岸の灌木帯を高巻かざるを得ない。沢に戻っても悪いゴルジュが続いている。 Co700 二股は広い河原となって、 Co810 左屈曲点まではガレか雪渓の埋める函となって一息つける。 Co810 左屈曲点は細く高い函にチョックストンの滝がかかっており、到底登れそうにない。左岸の尾根に取り付き、猛烈な藪を漕いで Co900 屈曲点まで一気に高巻くと比較的楽に沢に降りられる。時間と体力に余裕がある場合は早めに降りるといくつかの滝を楽しめる。 Co900 屈曲点は良いビバークポイントとなる。屈曲点の滝を登ったところから Co970 の滝が落ちてくるところまでは遅くまで雪渓に埋められており、状態によっては劣悪な処理を強いられる。 Co970 から Co1100 までは急峻な連瀑帯となってに難しい滝が連続するが、日高らしい快適な登攀が楽しめる。この連瀑を過ぎると核心も終わり、沢はガレに埋められる。 Co1290 からピークを直接目指す場合は、出合の滝を処理するのに少し手こずるだろう。本流を詰めると、小滝の続くルンゼとなって最後は30分ほど藪を漕いで稜線に出る。
この沢は出合から狭いゴルジュが続き、源頭部まで息つく暇がない。特に中流部は極めて細く深いゴルジュに直登困難な滝が連続し、生半可な覚悟では悪い高巻きに終始させられ、しかも、岩質が脆いために安心出来るピンがとりにくく、体力的にも精神的にも消耗する。決して快適な沢とは言いがたく、「険悪」という言葉がぴったりの沢である。
参照
- 秋の沢旅:ソエマツ岳南西面直登沢~ヌビナイ川右股沢@好日山荘
- ソエマツ沢・ソエマツ岳南西面直登沢からヌピナイ川右俣@北海道大学山岳部・山の会
- ソエマツ沢ソエマツ岳南西面直登沢@ヤマレコ
- ソエマツ沢ソエマツ岳南西面~中の川神威岳北東面@札幌北稜クラブ
- 日高/ソエマツ岳南西面直登沢~中ノ川@童人トマの風
- ソエマツ岳/ソエマツ南西面直登沢(1625m/南日高)@やぶやま探訪記(WebArchive)
- 北大山岳部物語145@山の楽しみは?