幌尻岳は、日高山脈の最高峰である。十勝幌尻岳との混同を避けるために、『日高幌尻岳』と呼ばれることもあるが、現在は十勝幌尻岳の『十勝~』あるいは『カチポロ』の呼び名が定着しているので、単に『幌尻岳』と言えばこちらであると思って間違いない。呼び方は『ほろしり』または『ポロシリ』。
ポロシリとは、アイヌ語で大きな山(ポロ=大きな、シリ=山)の意である。
深田久弥の日本百名山のひとつにも数えられ、日高でもっとも人気のある山である。
山稜下には幌尻北カール、幌尻東カール、七ツ沼カールの大きなカールが存在している。中でも七ツ沼は人気で、最盛期にはテントの花が咲く。しかし、利用者の増加に伴って糞尿やゴミ問題が表面化している。
七ツ沼カール
七ツ沼カールは、幌尻岳の北東、戸蔦別岳の南に位置するカール。新冠川の源流。七つの沼があることから名付けられたが、渇水期には沼は涸れる。
幌尻岳の百名山人気とともに、人気が高まっている。非常に快適な場所で、幕営者の増加で荒廃が進んでいるが、幕営指定地ではない(そもそも日高山脈には幕営指定地はない)。毎年、日高山脈ファンクラブによって、清掃作業が行われている。