![遡行図 ピリカヌプリ南東面直登沢[image/jpeg:302kB]](https://far.whochan.com/files/thum_0138729124.jpg)
出合から陰鬱な感じのゴルジュとなっている。ハングした壁に囲まれた魚止めの滝は少し手前の小滝から右岸を高巻く。次の滝は左岸に合流する枝沢からテラスをトラバースして高巻ける。 Co610 からツルツルの狭いゴルジュとなって小滝と釜が連続している。このゴルジュは泳ぎやショルダーなどを駆使して突破出来るが、早めに右岸のテラスに取り付いて高巻いても良い。もう一つ滝を小さく高巻くと、 Co655 三股となる。ここには一張り分の天場がある。
右股
- ルート名
- ピリカヌプリ南東面右股直登沢
- 距離(km)
- 2.97
- 標高差(+m)
- 1050
- 標高差(-m)
- 6
- 行動時間(h)
- 10.0
- グレード
- 函函函函函滝滝滝淵淵滑滑藪藪藪(15.00)
- 等級
- 4級
- 山谷
- !!!
- 印象
- ( ̄□ ̄;
三股から右股に進むと、高い壁に囲まれた函となって、突き当たりにハングした大滝が落ちてくる。この滝はどうしようもないので、左股出合から中間尾根に取り付いて高巻く。滝の上にもゴルジュ状が続くが、適当に直登したり高巻いたりして行ける。 Co770 でガレのたまった函となって、またしても突き当たりに大きな滝が落ちてくる。ここは少し手前から右岸側壁のバンドをトラバースして高巻き、ラッペルで沢に戻る。更に崖に囲まれた多段の滝が続く。右岸のルンゼ状から高巻くが、非常に悪い。 Co850 から一直線の大きな函となっているが、大部分はガレに埋まっている。樋状の滝を2つほど登ると、チョックストンの詰まった狭い廊下の先に巨大な滝が迫ってくる。この巨大な滝に果敢に立ち向かうつもりがないなら、 Co960 のルンゼ出合から右岸尾根に取り付いて大きく高巻いた方がいい。ただし、しっかりとルートを見極めなければ劣悪な崖とルンゼに阻まれて進退が取れなくなる。この滝の上にもなおも滝は続くが、悪い物はなく、快適に直登していくと東尾根に出る。ピークまではシカ道が発達している。
この沢は出合から直登不能な滝が連続し、劣悪な高巻きを強いられる。左股とはうってかわって、高巻き系の悪渓である。
参照
- ヌピナイ川左股ピリカ南東面直登沢右沢@ヤマレコ
左股
- ルート名
- ピリカヌプリ南東面左股直登沢
- 距離(km)
- 2.76
- 標高差(+m)
- 1046.8
- 標高差(-m)
- 2
- 行動時間(h)
- 9.0
- グレード
- 函函函函函滝滝滝滝淵淵滑滑滑滑(15.00)
- 等級
- 4級
- 山谷
- !!!
- 印象
- ( ̄ー ̄;
左股といっても、三股の中股にあたる。この沢は右岸から滝となって合流してくる。出合からすぐに釜を持った急傾斜のゴルジュとなって、滝が連続している。早速泳ぎも交えて越えていく。 Co750 を右に入ると深く暗い函となる。すぐに垂直の壁に囲まれた直瀑が出てくる。更に進むと、突き当たりで右岸から巨大な滝が落ちてくる。正面のルンゼから高巻くのが一般的であるが、右岸側壁を登攀してトラバースすると、ラッペルなしで滝の上に出られる。いずれにしても、それ相応の覚悟が必要だ。すぐ上にも滝が続き、屈曲する毎に現れる大きな滝は手強いが、ほぼ全て直登可能だ。 Co1050 付近からはガレが多く、早い時期には雪渓に埋められている。 Co1120 を右に入り、ルンゼ状の滝を過ぎて大きな滑滝を登ると、核心は越えたように思えるが、最後にもう一つ手強い滝が待ちかまえている。断続するガレと小滝を駆け上がり、草付きの藪を左に寄りながら行くと主稜線にる。
この沢は出合から源頭近くまで難しい滝が途切れることなく現れ、気を抜く間がない。現れる滝は困難ながらも快適な遡行が待っている。日高でも屈指の良渓である。
参照
- ヌピナイ川左股・ピリカヌプリ南東面直登沢から右股へ@北海道大学山岳部・山の会
- クマの沢!@日高キチガイ
- ヌビナイ川左股川南東面直登沢(クマノ沢ピリカ直登沢)@山やの心意気
- アルバム
- クマノ沢(ヌビナイ川左股川南東面直登沢)@酔いどれ通信
- 2011.7.29~31 ピリカヌプリ南東面 ヌビナイ左股(クマの沢)遡行@クッチャロン 〔倶知安人〕
- 日高 クマの沢@童人トマの風
- 南日高を巡る沢旅~ひたすらに滝と星~@北海道焚火発見伝
- ピリカヌプリヌピナイ川左股川~右股川@札幌北稜クラブ
- ヌビナイ左股川南東面直登沢@北の山に遊ぶ 僕の山遊記